ゆ 指輪。

昔は、好きじゃなかった。
小さい頃は、手が大きい方だったし、
指も太い。
普通の女の子が、薬指に入るサイズが、私の小指にちょうどいい。
「かわいくない手だし。」
そんな、自分の胸だけに秘めた、コンプレックスが、あったりしたから。

アクセサリー自体は、好きだけど、
基本的にめんどくさがり屋なので、
アクセサリーをつけて出かけるという、習慣がなかった。
着替えて、化粧をして、急いで家を出ると、
ついつい、つけるのを忘れてしまって。
そんな私も、外へ出る時は、1つくらい何かつけよう。と、
思い始めたのは、20代になってだいぶ経ってから。

ピアスも空けていないし、かといってイヤリングはすぐ外れて無くす。
ネックレスは、サックスのストラップと重なるから不便。
ブレスレットは好きだけど、半袖の時期しかつけない。

結果、行き着くのは、指輪だった。

女友達に、プレゼントされたもの。
自分で、買ったもの。
大事な人に、プレゼントされたもの。

今私のアクセサリーボックスには、15個の指輪が、あります。

なんとなく、指輪って、お守りみたいだなって思う。
いつでも、肌に密着していて、
いつでも、存在感があって、
「いつも傍に居るよ」って、言ってくれてるみたいで。

さぁ、私の左薬指は、
いつ“ホンモノ”に、守られるのでしょう。