ほ 誉める。

子どもの頃、私はあまり親に誉められた覚えがありません。

出来る限り自分のことは自分でやるようにと、無意識に思っていたし
勉強机に向かうことで、自分の居場所をつくっていた子どもでした。

テストで98点をとってきても、母は
「よくがんばったね」と誉めるのではなく
「何で100点とれなかったの?もっとがんばりなさい」と
言う人でした。

小4から小6まで、自由勉強と日記を毎日続けていました。
みんなと違うことを、自由勉強のノートに書いていけば
担任の先生に誉められて、みんなの前で発表してもらえたし、
良い日記を書けば、それを原稿用紙に書き直すよう言われ
作文として、みんなの前で発表してもらえたのです。

今思えば、私は
先生に誉められたくて、そして親に誉められたくて
勉強をしていたのかもしれません。

でも勿論、私の親は誉めないからといって
愛が無いという訳ではなく
もっとがんばれると思ってるから厳しく言う、親でした。

ただひとつ覚えている、「誉められた」ときは
学区で一番の県立高校に受かったときでした。
私にとっては、それが唯一の「誉められる」だったのかもしれません。
母が私を「本当にうれしくて誇りに思う」と言ってくれたことは
今でも、忘れません。

自分がいつか親の立場になったとき
上手に「誉める」ことの出来る母親になれるかな。

人を貶すのは簡単、誉めるのは難しい。

人を誉められる人に、なりたいのです。